タイトルのこと

 みんなで火を囲んで座って歌を歌う。
 
 燃―えろ燃えろーよー炎よ燃―えろー、ふーふふふふふふーふー、ふーふふふふふふー。
 
 みんな同じ所で歌詞がわからなくなってごまかしてその後一斉に笑う。
 そしたら円の向こう岸で男の子が「流れ星」と言って立ち上がって人差し指で真っ黒な空の一点を指し示す。
 みんな一斉にその男の子の右手の人差し指の真っ直ぐから見えない線を引いてその先にある真っ黒な空に目をやるけどザワザワ、見えない見えない何処何処って言いながらきょろきょろしてる。
 ただ一人流れ星を見た男の子は自慢げ。鼻をふぉんふぉん鳴らしながら勝ち誇った顔でみんなを見るけどみんなはまだ流れ星捜索中。羨ましがってくれないから男の子はしょんぼりげ。
 そんなことはお構いなしに僕たちに囲まれたキャンプファイヤーはパチチと火の子を舞い上げて勢いを増していく。
 キャンプファイヤーは僕たちを魚焼きグリルの中にいるみたいにオレンジ色の光で照らして隣でまだまだ捜索範囲を広げて流れ星捜索中の女の子のおでこにまつ毛の影を作って僕にまつ毛の長い子だなと思わせる。
 だけどよく見ると反対側の隣の男の子もその隣の女の子も同じようにまつ毛の影がおでこまで延びているからその女の子のまつ毛が特別長いんじゃないみたいだとすぐに気付く。
 僕は僕のおでこにもまつ毛の影が出来ているかもと思って目玉を上に上に一生懸命ぐりんとやっておでこを見ようとするけど全然見えない。そういえば普段から直接おでこなんて見たことないなと考えているとどうやっても見えないから見たことがないんだなと思う。
 僕は体が柔らかいから自分の背中とそこからつつつーっと下がって地続きのおしりのふくらみ始めているところまでは見たことあるけど目玉の柔軟体操はやったことがなかったなと考えているうちにみんなの流れ星捜索ブームは終わって発見者の男の子は英雄になりそびれていじけている。だけどすぐにその男の子の英雄になりたいブームも終わって何もなかったように先生のまねをして楽しそうにしゃべってる。
 
 
 
っていう夢を見る。
というコンセプト。

自分でもわからん。タイトルってムズイ。